不倫と恋

5. 不倫--不倫女性の末路

チャンスを逃し、不倫の罪を感じないまま毒花の人生を生きる女性がいる。
まやかし言葉で満足したがる毎日。
ここにも、片手で新しい物をゲットしようとする既婚男性の心が浮遊していた。
毒花のキャリアも積んだから、哲学のない軽薄男性の心をつかむのはお手の物。
同性の心を傷付けるなんて、私には関係のない話よ。
今、自信を持たせてくれる言葉が欲しいの、恋人が欲しいの。
欲しいのよ、邪魔しないで。

しかし、そうそう上手くは運ばなかった。
愛人は出来たけれど、だんだん恐れを感じて不安で堪らない。
彼を他の女に盗まれるのではないだろうか。
今までたくさんの妻を苦しめたことの仕返しで、 自分は幸せな結婚が出来ないのではないか。
毒花女性は、恐れから人の心が信じられなくなってゆく。
いつか自分もあのくだらない妻達と同じ状況になるのではないだろうか。
誰かが、私を陥れようとしているのではないだろうか。

不倫関係を続けながら、不安を拭おうと、 嫉妬の言葉を口から続々出したものだから、
愛人は去ってしまった。 これこそ自業自得というものだ。
しかし、これよりもっと重い罰が宇宙から圧し掛かっていることを、 毒花女性は、まだ知らなかった。
重い罰とは、毒花の花芯からでる粘液が、不潔感を発散させていること。
普通に会話している姿から、嫌な臭いを感じる、嘘を感じる、 不潔な女性だと感じられる。
誰からも、人として尊敬されない。 品のない作り物の人形の様なケバケバしさに、誰もが心を背ける。
こんなになった毒花女性が、まともな人生に戻れるかどうか。
宇宙から下された罰を、どう償えば良いのか。
卑怯な手を使って、一人思いあがり、痛めた同性の涙を楽しんだ罪。
欺瞞に満ちた快楽の後の生き方は、自分ひとりで見つけるしかない。
もうずっと前に、救われる最後のチャンスを逃しているのだ。

女は一人で、自分全部をかけて、一方向へしか生きられない生き物なのだから、
清く、真っ直ぐに生きなければならない。
不倫を続けた毒花女性の末路は、ただただ哀れである。

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