オバサン女性

2. オバサン母親は、もう女性でない

それなのに、ご褒美には見向きもせず、母親のままの顔で生きる女性もいる。

毎日、いつでもどこでも、彼女は母親でしかない。
そんな女性を、年齢に関係なくオバサンと呼ぶ。
オバサン女性。
オバサン女性も、子どもにとっては立派な母親。
母親はいつだって優しく頼もしい女神さまだ。

子どもに慕われる心地の良さに溺れ、 母親の立場にどっかり座り込む女性は多い。
せっかく変身できたのに、オバサンになってしまった、つまらない女性。
動物だって母親にはなれるのだ。
人間の女性としては、情けないオバサン母親。
オバサン母親は、もう女性ではなくて、母親なのだ。
オバサン母親は、子どもの心だけを生き甲斐にして生きる。
それが、子どもを甘やかして駄目にする結果になるだから、 皮肉といえば皮肉だ。
動物の母親より質が悪いオバサン母親。

オバサン母親に甘やかされた子どもは、自分を信じられず自信が持てない。
母親の腕から離れたら、どっちへ進んで良いのかさえわからない。
今の自分に自信が持てない子どもだもの、未来の自分が見えるわけがない。
夢が持てない弱々しい心だけを懸命に抱えてよたよた生きる、可哀想な子。

子どもに慕われる喜びを満喫して、子どもの将来を消してしまうオバサン母親。
オバサン母親は、自分だけにこだわる醜い心の者になってしまった。
子どものためにも、自分のためにも、決してオバサン女性になってはいけない。
自分の愛されたい欲望に囚われて、子どもの心に無頓着では、母親も失格する。

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