9.幸運は、空を見上げる人が好き
空ばかり見て歩いたら、木の根につまずいて転んでしまいましたよ。
昼も夜も、空には見たいものばかり。
青空、まぶしい太陽、白い雲、夕日、夕焼け、夜空、月、そして星…。
顔を上に向けただけで、どこまでも、どこまでも広がる空が見える。
あの人は、何かと言えば空を見ているね。
夜道も月を見ながら歩いているから、危ないったらありゃあしない。
空馬鹿って言うのかな、彼みたいなの。
でも幸運は、そんな馬鹿が大好きみたい。
馬鹿がつくほど、自然が好きで、見とれている人。
星空を見上げて、いつまでも何時までも。
草の上に寝転んで、空を見上げると、星が空いっぱいだ。
空に召される…か。
悪くないな。
いつの日にか、その日が来たら、空に召されると思うだけで、気持ちが休まる。
そう思い空を見ていたら、幸運の妖精が風と一緒にやって来て、樹に腰掛けた。
空に召される前に、背中を幸運の妖精に押されて夢に向かいましょう。
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Mizuho Mi Suguri