女と男の理由

2.いい男の条件

では、「いい男」はどんな男性でしょうか。
強い筋肉を持っていること、一日を二人分にきっちり分けて生きている男性です。

昼間の仕事と、夜の仕事との両方を、しっかりこなすのが「いい男」。
それは具体的に、肉体労働と知的労働とです。
肉体労働によって、生産し、社会を、家族を護らなければならない。
知的労働によって、社会を造り、未来を切り開かなければならない。
そして、もう一つ、男性に課せられている義務には 子孫を繁栄させる義務があります。

この三つの仕事を持ち、いい男は、一日を二人で生きますから、
昼間の顔と夜の顔とは全く別の人間の様です。
三つの仕事がきちんとこなせる強い身体と頭の筋肉をもつのがいい男の条件です。
女性は少女の頃から出産のために、大きな犠牲を毎月払い続けているのに、
男性にはそのような苦労が課せられていません。
その分、一生、命がけで仕事をし、社会を護り家庭を護ってこそが男性の生き方です。
ですから、男性は仕事を失うと、日に日に男性らしさも失って行きます。
昼間の仕事も夜の仕事もリタイアーすることは、男性には向いていません。
しかし、ここで一つ嬉しい問題があります。

それは、女性は弱い男が好きなことです。

強いと感じていた男性が見せる弱さに、女性の心は強く惹き付けられます。
「色男、金と力はなかりけり」は少々行きすぎですが、 女性には弱い者を護ろうとする強い性質があります。
そう、母性本能です。
健康そうで、仕事も良くできる強そうな男性が、 亡くした母親の話をしながら、
そっと横を向いて涙を拭いたりしたら、 女性の心はぎゅっと掴まれたことでしょう。
「大丈夫、悲しい時には私が慰めてあげる、任せて」
母は強しの母性本能。
恋に堕ちて自分を失くし、男性に従属したいとまで考えた女心とは大いに違う、
生き生きとして強い女の心です。
母鳥が、雛を護ろうと大蛇にまでむかっていく、 そんな強さを女性は誰でも持っています。
誰かを懸命に護りたい気風が、女性には生まれつき備わっていて、
そんなところが売春婦とヒモの関係の基にあるのかもしれません。
思わず出てしまった弱さが引き立つ強さあってこその「いい男」 ということでした。

いい女もいい男も、共通して、鍛えられた筋肉の持ち主であることに 気が付きましたでしょうか。
自分の中に潜む、宇宙への敬虔な祈りを忘れない毎日によって、
鍛えられる筋肉が心も身体もすっきり立たせ、 人間的魅力の基本になっています。
地球の上に真っ直ぐ毅然と立ち、その先に、いい女、いい男の姿あり。
いい女といい男の割合が多い社会の文化度は高く、 誇り高い人が住みやすい世界、人間らしい世界です。


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